章 770

321ホテル、楊瑩の部屋、唐蕭はまた不思議と招かれて上がってきていた。

これは彼が望んでいたことであり、楊瑩も熱心に誘っていた。一人きりで、あさっては帰るのだという。

しかも、明日の試合の結果もまだわからない。

グラスに注がれた赤ワイン、薄暗い灯り。このワインは、楊瑩がどこから手に入れたのか、それとも自分で持ってきたのかわからないが、とにかく彼女はワイングラスを使い、唐蕭は使い捨てのカップを使っていた。

「それで飲まないで。良かったら、私のグラスを使って?」楊瑩はそう言うと、唐蕭の同意を待たずに、彼の似合わない飲み物の入れ物を取り上げた。

「ええっと!こ...