章 764

今日のオークションが正式に始まった。

会場の客席は満席で、後方のメディアエリアも人で溢れている。

唐蕭はさっき楊瑩と少し話して、彼女が今来たばかりだと知った。そして、ステージに上がる前に白芸に挨拶をして、そのまま上がっていったという。

白芸は今、少し離れたところから二人を見て、こちらに歩いてきた。

「楊瑩さん、来てくれてありがとう」白芸はそう言いながら、唐蕭と彼女を見た。

楊瑩は今日、司会を少し手伝うだけで、オープニングの挨拶以外は、今ステージでは藍瓊が話をしていた。

「白社長、気にしないでください。私と唐蕭は友達ですし、御社とも協力させていただいたこともあります。困ったときに手を貸すのは当然...