章 737

龍五は今、向かいの射撃標的を見つめていた。二百五十メートル。彼が今挑戦しているのはこの距離だ。

同じグループには、特殊部隊の隊員も一人、同じ段階まで来ていた。

バン!龍五とその戦士は、同時に発砲した。

「六環、命中!」

向こう側の検査員が最終成績を告げると、龍五は自分が進級したことを悟った。

二百五十メートル成功。ここまでで三人目の二百五十メートル成功者だ。これは龍五が三百メートルへの挑戦に進めることを意味していた。

「あれは国安局の龍五だろう。なかなかやるな、落ち着きがある」雷大力は龍五の名を聞いたことがあるようで、隣の審査長に尋ねた。

「はい、国安局の龍隊長です。優秀な若者ですよ」審査長...