章 65

「鼻血が出る、鼻血が出そうだ。」

「いや、出しちゃダメだ。出たら怪しまれる。」

唐蕭は李萌萌の神秘的な部分から視線を逸らし、少し名残惜しそうに視線を移し、意識を集中させて背中の方を見つめた。仕方ない、これ以上見ていたら本当に疑われてしまう。

李萌萌はこの診察方法に違和感を覚えていた。少し非科学的な気がする。

だが沈碧瑶がそう言うなら、唐蕭は腕の立つ医者なのだろうと、疑問を抱くのをやめた。ただ、この男、なぜか自分の特定の部分をじっと見ているような気がして不思議だった。

李萌萌は思わず自分の上下の部位を一瞥したが、特に異常がないのを確認し、自分の思い過ごしだと諦めるしかなかった。

唐蕭は混乱した思...