章 550

三人は廃棄された靴工場から出て、唐萧は元通りにドアを閉め、鍵をかけた。

「行こう。ここには、もう二度と来ることはないだろうな」趙錦燈は唐萧に声をかけ、立ち去るよう促した。

唐萧は頷き、鍵を先ほどの場所に戻した。手をパンパンと叩いて、「趙おじさん、鍵はここに置いておきます。懐かしくなったらまた来れますよ」と言った。

趙錦燈は手を振って、「いや、できれば保存してほしかったが...古い友を思い出すと気が滅入ってしまう。わざわざ苦しむことはない。過去は過去として置いておこう」と言った。

その言葉は、自分自身に言い聞かせているようでもあり、唐萧に向けられているようでもあった。結局、二人ともこの場...