章 519

歩行者天国で、唐萧と楊瑩の姿があった。

ただし、唐萧は楊瑩をおんぶしていた。二人のその奇妙な様子は、多くの通行人の好奇の視線を集めていた。

「何見てんのよ。あっちのお店、行きたい。あそこの靴が見たいの」楊瑩が指さしたのは「belle」という女性靴店で、外観からしても非常に高級感のある内装だった。

唐萧は歯を食いしばり、楊瑩をおんぶしながら、特に周囲の視線を浴びて顔が少し熱くなっていた。

それに引き換え、楊瑩はまったく気にする様子もなく、人々が二人を見るたびに、どこか幸災楽禍とでも言うべき得意げな表情を浮かべていた。

「ねえ見て、あの人たち。あの男の人、彼女の彼氏でしょ?ほら、あんなに気...