章 444

夏雪は抵抗しようとしたが、唐蕭が自分の手を掴んでいるだけで、それ以上の過度な行動に出ないのを見て、そのままにしておくことにした。

一方で、実際のところ夏雪の唐蕭に対する好感度はかなり高かった。彼が病院に来てから視界に入るようになり、何度となく偶然一緒にいる時間があった。

そして休憩室でのあの出来事を思い出すと、夏雪の鼓動はたちまち速くなった。

「夏姐、様子を見る限り、体の調子はもう良くなっているようですね」唐蕭の口調が急に穏やかになった。さっきまで彼は夏雪の脈を取り、体内の状態を確認していたのだ。

この前からずっと夏雪が月経不順の話をしていたため、唐蕭は薬の処方箋を書いていた。今それを...