章 432

「そうだ、やっと黒豹のことを思い出したと思ったら、ポケットの携帯が鳴ったな」

「デーシャ、電話に出ろよ。鳴ってるじゃないか。どうして出ないんだ?」唐蕭は少し不思議そうにデーシャを見た。着信音もかなり大きいのに、聞こえていないはずがない。

デーシャは少し憨厚な笑みを浮かべて言った。「大哥、きっと黒豹です。あいつ、沈さんが俺たちのところにいるんじゃないかって、いつも勘ぐってるんですよ」

「知られたのか?」唐蕭は少し驚いて尋ねた。

「推…推測したんです。たぶん、さっき沈さんの声を聞いて、気づいたんでしょう。あいつ、沈さんのことをすごく気に入ってるんですよ」デーシャは仕方なく、大哥の前では何事も正直に...