章 428

李萌萌は窓際にもたれかかり、懐かしくも何か違和感のある故郷の県城の風景を眺めていた。

実際には特に見るべきものもなく、古山県は経済的にあまり発展していないため、街の建物は新旧入り混じっていた。省都から来たばかりの目で見れば、観賞に値するものは何もなかった。

だが李萌萌は風景を見ているのではなく、遠くを見つめていた。この県城は自己の故郷であるだけでなく、消し去ることのできない記憶が詰まった場所でもあった。

起きた出来事は最近のことばかりだったが、李萌萌の心の中では、まるで昨日のことのように鮮明に残っていた。

「おじいちゃん、古山に戻ってきたよ」

「まあ、戻ってきたのか。なぜ家に帰らないんだい?...