章 368

唐萧はスマホを取り出し、白芸の番号を探してダイヤルした。

「もしもし、芸姉さん、僕は入り口に着いたよ」

「中に入ってきなさいよ。入り口で何してるの?私と蓝琼があなたを事務所で待ってるわ」

「入れないんだよ。門番の人が僕のこと知らなくて。二人のうち誰か一人、僕を中に案内してくれない?」

「そうなの?わかったわ、彼らがあなたを知らないのね。ちょっと出てくるわ」

唐萧は電話を切った。この時、彼は門番の老人が少し呆然としているのに気づいた。さっきの会話は、わざと老人に聞こえるように話したもので、その内容を老人はもちろんはっきりと聞いていた。

「お、お前、本当に我々の白総と知り合いなのか?」老人は最...