章 326

唐蕭は効果が出たのを見て、もう謎かけをするのはやめた。老人の期待に満ちた表情を見ると、先ほどの態度との大きな違いが思い浮かんだ。

老人は今では疑う気持ちなど微塵も持てなくなっていた。目の前の若者が一発で正確に病因を言い当てたのだから、その目利きだけでも相当な知識の持ち主だと分かったのだ。

「さあ、どうぞ。おじいさん、こちらにお座りください。治療法があるか診させていただきます」唐蕭はそう言って、老人を診察台の向かい側に案内した。

今日は椅子を二脚持ってきており、一脚は唐蕭が座るもの、もう一脚は当然、無料診療を受ける患者のためのものだった。

老人は頷きながら、不安げな表情で用意された椅子に...