章 260

李振国は今、顔に焦りを浮かべていた。妻が先ほど全身の痛みを訴え、医師が診察した後は麻酔を打っただけだった。このままでは目の前の問題は解決できても、根本的な原因は解決できないではないか。

だが、焦っても仕方がない。自分は医術に詳しくないのだから。医師が麻酔注射をしたのも、一時的に症状を和らげるためだろう。やはり医師を信じるしかない、彼らには何か方法があるはずだ。

この人民病院は江城という都市では評判も名声も高い方だった。しかも、ここのベッドは非常に不足している状況だった。

李振国が出向かなければ、一般の人なら間違いなく順番待ちか、廊下の通路で横になることになっただろう。

もちろん、病院の...