章 223

江城街道派出所は、江城公安局に属する小さな部署に過ぎない。このような派出所は江城市内に全部で八つあり、馬涛のような所長でさえ、ここではごく小さな役人に過ぎなかった。

しかし、江城市政法委員会の書記である李振国の名前は、江城で公務に就く者なら誰もが知らない者はいなかった。

この李振国は普段から厳格な姿勢で知られ、政法委書記を務める間に摘発して失脚させた官僚は既に何人もいた。基本的には科級以上の幹部で、最高では処級幹部も何名か含まれていた。

何度かの逮捕行動には公安局も協力していたため、彼の名声は公安局の末端にまで轟いており、誰もが熟知していた。

今、この人物が李振国の秘書だと名乗り、しか...