章 202

唐萧が公安局を出たばかりの時、ポケットの携帯電話が鳴り始めた。取り出して見ると、大傻からの電話だった。受話ボタンを押す。

「もしもし、兄貴。大変だ、俺がある場所に連れて来られて、ここの社長が兄貴と話がしたいって」電話越しに、大傻の少し慌てた声が聞こえてきた。

唐萧はそれを聞いて眉をひそめ、尋ねた。「お前は大丈夫か?何か制限されてないか?」

「大丈夫だ、今のところ安全だ。この連中は知らない奴らで、いきなり囲まれちまったんだ」大傻は口ではそう言っていたが、言葉の端々からは、彼の状況があまり良くないことが伝わってきた。

「今どこにいる?奴らは俺に何の用だ?」唐萧は不思議に思った。理由もなく自...