章 148

千月が公安局の入り口に着くと、向かい側に自分の部署の車が止まっているのを見つけた。

国家安全局特有の標識は、外部の人間には分からないものだった。

自分たち内部の者だけが気づき、知ることができるものだ。

車に乗り込むと、意外にも上司がいて、千月は少し驚いた。

趙錦灯はめったに外出しないのに、今回はなぜか古山県まで来ていた。

江城でさえ、自分のこの部署が足を踏み入れるのは初めてだった。上司が自分を古山県の唐家殺人事件の調査に派遣したのは、部署が情報を受け取ったとほぼ同時に、国安局が江城に来たということだった。

千月には理解できなかった。この古山県の唐家に何があって、国安局局長の趙錦灯がわざわざ自ら...