章 110

周玉山はしばらく古山の薬材市場に来ていなかった。

古山の薬材は県の看板商品として、特にこの薬材市場は全国各地から多くの投資家を集めている場所だった。

そのため、周玉山は時間があれば、ここで一回りするのが常だった。

実は周玉山がここに頻繁に姿を現す理由がもう一つあった。それは李振興県長がときどき古山薬材市場に薬を買いに来ることがあり、この機会に何度か出くわしたからだ。

周玉山は心の中で思った。もし県長が外で自分が視察している姿を頻繁に目にすれば、それは間違いなく良いことだ。

県政府弁公室主任として、頻繁に外回りして動き回ることができれば、政府の大院にじっとしているよりずっとマシだ。

李振興県長に...