章 684

「えっ?」笑い声を上げた薛熙熙が言った。「まさか、あなたが彼のことを褒めるなんて思わなかったわ!」

「彼は私を助けてくれたのよ。褒めて何か問題ある?」

「もちろん何も問題ないわ」

二人が寝室で話している間、趙揚は外でこっそり盗み聞きをしていた。

趙清美が自分に好感を持ったことを知り、趙揚は吳冰にお礼を言う必要があると感じていた。

吳冰がいなければ、趙清美はきっと今でも彼のことを憎んでいただろう。

そして彼は考えていた。薛熙熙の性的指向は自分が修正したのだから、趙清美の指向を修正する義務も自分にあるのだろうか?

趙清美は中性的な格好をしているが、実際はかなりの美人の素質を持っているじゃないか!...