章 90

唐杺と安寧は道沿いに小物を買い集め、最初にショッピングモールで迷っていた品々もここですべて揃えた。蘇曄は小道の両側のショーウィンドウを見て、そして活き活きとした唐杺の姿を眺めた。なるほど、唐杺はこういった物や場所が好きなのだ。

安寧を古い店の前に連れてきて、「ここだよ!」「ここ?何かあるの?」安寧は目の前の店を見つめた。確かに先ほどまでの店より古めかしい設えだが、それ以外に特別変わったところはない。「伝説について聞いてたでしょう?」「もう教えてくれるの?」「もちろん、中に入れば分かるよ!」蘇曄と陸庭が追いついてきたところで、四人一緒に店内に入った。店内は賑やかで、太鼓や鉦の音が響き、遊園地の...