章 61

「唐杺に告白したあと、蘇曄は墨卿を探しに行った。薄暗いバーの個室で、蘇曄は店員に全ての照明をつけるよう命じた。墨卿は数人の女性と楽しげに談笑していたが、急な明かりに一瞬目を白黒させていた。蘇曄は軽くため息をつき、仕方なさそうに近づいていった。

「やっと来たじゃないか、蘇坊ちゃん!ずいぶん待たせたな!みんな、なぜ挨拶もしないんだ?人が来たら声をかけるもんだろう?」

「蘇少!」女たちが蘇曄に絡もうとするのを見て、彼は眉をひそめた。

「遠慮しておく」墨卿に目配せし、「用があって呼んだんじゃなかったのか?」

墨卿は口をとがらせた。「つまんないヤツだな!まあいい、みんな下がってくれ!」

「墨少ぉ!」...