章 779

「それでは」と老僧はゆっくりと立ち去り、空明は二人を一室の客間へと案内した。「お二人様、夜中にもし何かご不便がございましたら、どうぞお呼びください。僧房は現在修繕中ですので、皆は隣に宿泊しております。お声をかけていただければ、すぐに参ります」

「ありがとう、小坊主」趙哲はうなずき、続けて尋ねた。「ところで、貴寺の苦禅大師は今、寺内におられるかご存知ですか?」

「阿弥陀仏、苦禅大師はすでに坐化して舎利となり、天に昇って成仏されました。我々が敬仰してやまない存在です」空明は敬意に満ちた表情で答えた。

またしても同じ答え。

趙哲と王小寧は顔を見合わせた。これらは全て真実なのだろうか?

いずれに...