章 455

「スーツを脱いで、孫婉溪は白いシャツを軽く上げて、古銅色の肌に残った銃弾の擦り傷を確認した。すでに血痂ができていたが、周囲には少し膿が出ていた。「何でもないって言ったけど、膿んでるじゃない。薬塗ってあげるわ」

趙哲を責めるような目で睨み、孫婉溪は引き出しから赤チンを取り出した。あまり効果はないが、傷口を洗浄するくらいはできる。

綿棒に赤チンを染み込ませ、傷口の上を慎重に転がしていく。清涼感と刺すような痛みに趙哲は顔をしかめた。このような擦り傷は最も厄介なもので、まるでコンクリートの上で滑って皮膚を擦りむいたような感覚だ。皮膚と肉の組織が引っ張られる。

しかし、髪を結い上げ、身をかがめて自...