章 383

王妍はまるで消火器のようであり、またライターのようでもあった。彼女は彼を燃え上がらせることもできれば、その炎を消すこともできる。赵哲は強い態度を取ることができなかった。なぜなら、彼は本当に彼女に恋してしまったことに気づいたからだ。

それでも、もどかしさを抑えきれず尋ねた。「なんでだよ?」

「あなたが心を取り戻すまで、私はあげないわ」王妍はまるで恐れているかのように、瞳をきつく閉じたままだった。睫毛には涙の粒が湿り光り、見ている者の保護欲をそそる姿だった。

「じゃあ、どうすれば心を取り戻したことになるんだよ」赵哲は体を翻し、横向きになって王妍を抱き寄せながら尋ねた。

王妍もはっとしたよう...