章 63

「井燃を見て、先ほど測った時間と体温を尋ね、自分が持参した水銀体温計を取り出し、振ってから冷凛に渡した。「改めて測って。脇の下で五分間」

予想通り、体温は上昇し続けていた。39度。

「今はすでに高熱の状態だ。安定していればいいが、高熱が続くと心肺への負担が重くなり、ショック状態になることもある。解熱注射と解熱薬を持ってきたから、まずは熱を下げよう。もし再び熱が出たら、すぐに兄のところへ連れて行くように」と楚良は言った。

谭おばさんが水を持って入ってきて、冷凛に先に食事をするよう促し、自分が薬を飲ませると言ったが、冷凛は断った。薬は飲ませることができ、吐き出すこともなかったが、注射は楚良を...