章 157

最後、井燃は絨毯の上に膝をついた姿勢で、冷凛のネクタイで手を縛られたまま絶頂に達した。膝は擦れて赤くなり、快感のあまり気を失いそうになるほど、あまりにも刺激的だった。

大学三年の夏休み、井燃は実家に帰らず冷凛の家に引っ越して大学院受験の準備を始めた。冷凛は教授から多くの復習教材を集め、期待が大きいほど重圧も増していった。政治学は元々弱点だったため、まずは専門科目を固めて試験直前に政治を詰め込もうと考えていたが、冷凛が作った学習計画ではそれが許されなかった。

同棲生活は本来甘いものであるはずだったが、家の中はずっと緊張感が漂っていた。井燃が必死に本を読むか、冷凛に強制的に問題を解かされるかの...