章 116

一瞬の間、私は本当に曹全宝の真摯さに心を打たれた。普段は冷たい印象の曹全宝だが、実は彼の心は熱い。何をすべきで何をすべきでないかをわかっている。飛子のような連中とは違う。飛子は真面目な学生から保護費を巻き上げるだけで、少しの原則もない。

初めて曹全宝に会った時から、彼は頼りになる奴だと思っていた。単に山奥から来た山育ちの少年だからではなく、一番の理由は彼が素直で、裏表がなく、喜怒哀楽がそのまま顔に出るからだ。

これだけでも、私は彼からお金を受け取れない。お金のない日々がどれほど辛いかわかっているからだ。数百元は王林のような金持ちの息子にとっては食事一回分にも足りないかもしれないが、山から出...