章 36

「どんな大切なお客さんなの?」私は不思議そうに尋ねた。

「さあ、一緒に来れば分かるわ」レッド姉さんは私の返事を待たずに、手を引いて二階へ向かった。

私たちが休憩していた個室の前を通りかかると、突然一人の男が飛び出してきて、興奮した様子で尋ねた。「レッド姉さん、ミー姉さんが来たんですか?」

この男は先ほど個室で見かけたが、名前までは知らなかった。

「ええ、どうしたの?」レッド姉さんは淡々と答えた。

「ミー姉さんはいつも僕を指名してくれたじゃないですか。僕が接待すべきなのに、なぜ一言も教えてくれなかったんですか?」彼は少し不満げに言った。

レッド姉さんは鼻で笑った。「余嘉、自分の立場を...