章 34

電話を切ると、夏艶艶が誰からの電話だったのか尋ねてきた。

「ナイトクラブから出勤を急かされてるんだ」と私は答えた。

「そう、お仕事頑張ってね」夏艶艶は微笑みながら言った。

その後、私たちは別れてそれぞれ家に帰った。

夕食を食べ終えた六時半、私は母に友達の家に遊びに行くと伝えた。

母は不思議そうに尋ねた。「こんな時間に、まだ遊びに行くの?」

「うん、ついでに宿題も教えてもらうから。たぶん夜は帰ってこないかも」母に疑われないように、わざわざカバンを背負って見せた。

それで母はようやく承諾してくれた。

家を出た後、カバンを団地の端にあるスーパーのコインロッカーに預け、...