章 15

彼は拳を振り上げて私の顔に二発殴りつけた。瞬時に頬に火傷のような痛みが走り、口の端が切れて血が流れ出した。

私は彼を押し返そうとしたが、彼の力は強く、必死に抵抗しても体勢を変えることができなかった。

咄嗟の機転で、私は手を伸ばして彼の股間を掴んだ。

「や、やめろ!離せ!」馬偉は顔を歪め、痛みで言葉を発するのも困難そうだった。

「先にお前が降りろよ!」私は手に力を込めると、馬偉の体が震え始めた。

「痛い...痛い...離してくれないと...降りられない...」馬偉は泣きそうな顔になっていた。

私も彼の急所を潰してしまうのは怖かった。そうなれば学校に問題が及び、最悪退学になりかねない。...