章 109

目を覚ますと、雲想はまだ頭がぼんやりしていた。

昨夜は夜食を食べて、あまりにも眠くて、田小野と二人で少し話しただけで眠りについてしまった。

そのことを思い出すと、少し恥ずかしくなる。墨星泽に病院で一晩付き添わせてしまったなんて。

「あっ、やばい、やばい、会社に行かないと」

雲想はベッドから飛び起きると、家に帰って着替える時間があるかどうか考えていた。

「二日間の休暇を申請しておいたよ」墨星泽が朝食を買って入ってきて、落ち着いた声で言った。

「え?」雲想は顔を上げて彼を見つめ、本当かどうか確かめようとした。

自分の姿は見えないが、田小野の様子を見れば自分も同じように惨めな姿だろう。髪はぼさぼさで...