章 99

明らかに彼はもう昔の姿ではなく、明らかに恥じらいの心などとうに失われているはずなのに、喻少裴からからかわれると、林让はいつも恥ずかしがってしまう。そんな自分の心の内を、林让は言葉にできなかった。

「小让、俺が欲しいか?」喻少裴はそう尋ねると、林让に返事をする隙も与えず、激しく唇を奪った。時折、彼は唇の間から呟いた。「欲しくないとしても、無理だ」

林让はキスで呼吸が乱れた。この頃、彼の体調は良くなっていた。以前は病気を抱えたままで趙弘陽に他人に差し出されることも多かった。林让は実のところ、もうそういうことに慣れていたはずだ。だが目の前にいるのが喻少裴だと、それが許せない。林让の胸は苦しかった...