章 329

王浩が入ってきた時、私たちの寝室のドアは半開きだったので、廊下を斜めに隔てた小さな寝室からドアの開く音が聞こえたのは明らかだった。

その音に、王浩と妻は同時に体を震わせた。妻は慌てて手を離し、ベッドの縁に崩れるように座り込んだ。魅力的な顔を伏せたまま、恥ずかしさのあまり私にも王浩にも今の表情を見られたくないようだった。

王浩はどれほど欲望に燃えていても、自分が追いかけたばかりの秦小雅の前では理性を保とうとしていた。

王浩は急いでズボンを引き上げた。短パンだったので簡単だった。それが済むと、ドアの外から秦小雅の澄んだ可愛らしい声が聞こえてきた。「王浩、お兄さんと義姉さんの部屋にいるの?私、...