章 1056

私が二回見たところ、彼はベッドに仰向けに寝ていたが、眠ってはいなかった。むしろ目を開けて天井を見つめていた。電気が消されていても、わずかな明かりで彼の姿がぼんやりと見えた。

「鵬鵬、早く寝なさい。ぼーっとしてないで。明日も授業があるのよ。入学したばかりなんだから、しっかり頑張らないと」キッチンの片付けを終えてシャワーを浴びた後、妻が寝室に戻る途中、従弟が目を開けてぼんやりしているのを見つけた。

妻はそのとき、鵬鵬の部屋の入り口で一言言うのを忘れなかった。鵬鵬は顔を横に向け、妻を一瞥して、無理に笑顔を作りながら頷いて返事をした。

「ねぇ、私たちも寝ましょう。一日中仕事で疲れたでしょ。あなた...