章 1045

私は今、自分でも見知らぬ自分になってしまった気がする。興奮すると、こんなにも狂気じみてしまうなんて。あるいは、あまりにも歪んだ刺激を受け過ぎたせいかもしれない。

今日の自分は、ほとんど自分自身でさえ見知らぬ者になってしまった。

この感覚に恐怖を覚える。以前のあの期間、愛する妻をあんなにも激しく責めたなんて、考えるのも恐ろしい。

妻の方を振り向くと、突然、目の前にいる人も同じように見知らぬ人のように感じられた。

おそらく誰もがこうなのだろう。陽の当たる場所で生きる一面と、暗く堕落し、狂気じみた様々な欲望を抱く一面と。私がそうであるように、妻もまたそうなのだ。

惨めな姿の妻を見つめる。相...