章 35

蒸し暑い!夏の主旋律だ。蝉さえも鳴くのを怠けるほどで、どれだけ暑いかが見て取れる。

村はずれの小さな売店で、沈麗娟と沈麗紅の姉妹は熱い鍋の上の蟻のようにそわそわしていた。もはや暑さなど気にしている場合ではない。

「姉さん、すぐに小龍を見つけて、荷物をまとめて、今夜のうちに逃げましょう!」沈麗紅は心配そうな顔で、足を踏み、歯を食いしばると、胸の汗染みたシャツの下の大きな胸が揺れた。「二牛の家に隠れましょう」

「えっ?村長?」

沈麗娟はびっくりした。そんなこと一度も考えたことがなかったし、考える勇気もなかった!役人になるのは男のすることじゃないの?自分は女で、ちょっとした計算ができるだけで、どう...