章 821

「おばさん、こんにちは!」陸国富は少し気まずそうに挨拶した。

「小陸くん、具合はよくなった?」

小萌のお母さんは手に持っていた果物と栄養剤を置くと、陸国富に優しく声をかけた。

しかし陸国富はどこか嫌な予感がしていた。案の定。

簡単な挨拶の後、小萌のお母さんは軍人らしく単刀直入に切り出した。「小陸くん、若い人たちの考え方は前衛的だということはわかっているわ。私たちだって頑固な老人じゃないから、あなたたちの行動もある程度理解できるつもりよ」

最初は穏やかな口調だったが、陸国富は本題はこれからだとわかっていた。

「でも、今回はやりすぎよ。小萌は女の子なのよ」

「あの動画や写真は多くの人に見られてしま...