章 678

手取り足取り陸国富にポーズを教えながら、彼女は徹底的にやってのけた。

陸国富はこの策略で彼女の両手を忙しくさせ、バスタオルを掴む余裕をなくさせることができると思っていた。

そうすれば春の景色を一望できるはずだった。

しかし彼女は狡猾にもプラスチックのクリップを三つ見つけ出し、バスタオルをしっかりと留めてしまった。

陸国富の陰謀は成功しなかった。

だが彼女が陸国富にポーズの指導をする際、近距離での肌の触れ合いは避けられなかった。

それが陸国富の心を乱し、妄想を掻き立て、彼女の髪から漂うシャンプーの香りを嗅ぎながら。

すぐそばにある彼女の柔らかな体が時々自分に触れるのを...