章 882

次々と神虚界の旧友が秦朗のもとから離れていく。雪神宮の弟子たちは秦朗を生死の大敵のように見つめ、彼の威厳を恐れていなければ、とっくに戦兵を召集して彼を捕らえていたことだろう。

最後には、紫陶仙子だけが秦朗の側に残っていた。

「なんだか俺、疫病神みたいだな」

秦朗は苦笑した。

「でも私は今のこの瞬間が好きよ。世界中があなたに敵対し、皆が去っていく中、私だけがあなたの傍にいる。この天地の間に、私たちふたりだけ、互いに支え合って」

紫陶仙子はしみじみと言った。

「知っておくべきだが、今や神虚全土が俺の敵だ。俺の側にいるのは非常に危険だぞ。この宮門を一歩出れば、暗殺、包囲、奇襲、連続攻撃、ありとあらゆ...