章 759

「盾!」

老いた声が響き渡った。

その声に応え、虚空から無数の狂風が命令を聞き入れたかのように集まり、レイスの前で半透明な風の盾へと凝縮した。

秦朗の古拙な一撃がその風の盾に直撃すると、盾は爆発的に崩れ去った。その隙を突いて、レイスは再び雷神の体を発動させ、瞬時に稲妻と化して数十メートル先へと遁走した。

「また一人か?」

秦朗は術を使った愚者へと視線を向け、瞳には冷淡な色が浮かんでいた。何人来ようと、彼に恐れるものなどあるはずもない。

「それが術だと?見せてやろう、これが本物だ!」

秦朗は素手で空を掴むように手を伸ばし、足を踏み鳴らして一声叫ぶと、たちまち四方から無数の氷雪が舞い集まり、半メー...