章 668

「あの林少雄なんて、明堂の二十年も寝たきりの廃人に過ぎん!天を突き破れるとでも?」裘千丈が吼えた。

配下の者たちは物音一つ立てなかった。鉄掌帮における裘千丈の威厳は揺るぎないものだった。

裘千丈が決断を下せば、ただ突き進むだけ。余計な言葉はなく、今は彼の怒号を聞くだけでよかった。皆が裘千丈に絶大な信頼を寄せていた。彼の能力は裘発翠の百倍も上だと知っていたからだ。

「あの男は南王だ。明堂の序列で上位五人に入る大物だぞ」

「たとえ十年二十年と廃人同然だろうと、この世に存在する限り、彼は明堂の南王なのだ」

「明堂のしきたりは知っている。一日王たれば、生涯王である」

入口から冷ややかで威厳...