章 605

「人参?」

人々は目を見開いた。

党参と人参の価格差がどれほどか、誰もが当然知っている。

党参を人参に入れ替えるなんて、こんな偽装に何の意味があるというのか。頭がおかしいとしか思えない。薬材の価格がむしろ高くなるのに、秦朗はそれでも人参を党参の価格で売っているのだ。

これは明らかに赤字だ。粗悪品を良品と偽るのではなく、良品を粗悪品として売っているのだ。

取締隊の焦隊長も今や頭を抱え、秦朗が何を企んでいるのか見当もつかない様子だった。

秦朗はさらに淡々と言った。「党参を人参に替えたのは、薬効をより顕著にするためです。ただ、一部の患者さんがこれほど高価な薬材を買えないのではと心配して、あえて人参...