章 521

この刀は寒気を放ち、一目見ただけで鉄をも易々と切り裂く宝刀だとわかる。東瀛国の最高級の技術で鍛え上げられたものだ。

この種の刀に対して、華夏の人々は伝統的な記憶、痛ましい記憶を持っている。

今、宮崎葵によって抜かれ、武道の大物たちが集う華夏の宴会場で輝いているその姿は、人々に前世紀に戻ったような錯覚を与えた。

吐き気、憎悪、共通の敵への怒りが瞬く間に華夏の武者たちの心に伝わった。

ただ、桜井凌が持つ刀とは違い、この刀はより長く、刀身の色も冷たい輝きだけではなく、二色を帯びていた——白と赤。

見るからに血に飢えた刀で、幾多の武者の鮮血を舐めたことだろう。

「今夜は、お前たち全員の首を刈り取って...