章 388

「君はベビーフェイスだね。」と秦朗が言うと、黄蓉が馬の乗り方を覚えたのを見て、微笑んで馬から飛び降りた。

「やめて!」黄蓉が慌てて止めようとした時、秦朗の視線が一点に固まった。黄蓉の袖をまくった腕に何か奇妙なものが見えた。

その腕には薄紅色の痕があり、秦朗はその意味を知っていた。

ん?

これは…守宮砂?

守宮砂とは古代の女性の貞操を証明するものだ。この守宮砂は入浴しても落ちないが、一度でも男性と関係を持つと、たちまち消えてしまうという。

しかし現代社会で、どんな少女が自分に守宮砂をつけるのだろう。

秦朗は不思議に思いながら立ち去ろうとした。どうやらこの偶然出会った少女には、何か並外れた...