章 377

「私にお礼を言う必要はありませんよ。歴代の尊主様はみなこの場所で修練されてきたのです。私はただ自分の責務を果たしているだけですから」秦朗の感謝の言葉に、辣婆婆のみすぼらしい顔には喜びが満ちあふれていた。

それからというもの、秦朗は毎日のように後山を訪れ、辣婆婆と武道の理論について語り合い、いつの間にか功力は飛躍的な進歩を遂げていた。

修練を重ねるほどに、秦朗は邀月宮の武道の奥深さを感じ、とても十日や半月で理解できるものではないと悟った。そして辣婆婆こそは邀月宮で最も優れた武者であり、彼女は宮の歴代尊主の武道を分かりやすく解説し、まさに生きた宮の歴史書のようであった。

壁に描かれた図形は、...