章 369

午前、宋忠平はもう一度燕京公安局に電話をかけ、正式に捜索願を出した。町中で徹底的な捜索が始まった。

一晩考えた末、宋忠平も鐘家に対して疑いを持ち始め、自分の持つ影響力を使って鐘園の周辺にある全ての監視カメラの映像を入手した。

一見したところ何も問題はないようだった。監視カメラの映像では宋翊のポルシェが早々に鐘家を離れていることが確認できた。

三日後、郊外のあるダムで宋翊のポルシェが発見されたという報告の電話があった。宋翊の遺体も見つかったが、すでに腐敗が進み、原型をとどめていなかった。検査の結果、死因の特定は困難だった。

宋忠平は外部に公表せず、静かに現場へ向かった。宋翊の遺体の前に立ち...