章 358

宋忠平は今回自ら動き、密かに収集していた秦朗に関する情報をすべて謎の使者に手渡した。

その使者は華青帮の梁清遠が宋忠平との接触のために派遣した者で、彼らは以前から海を越えた連絡を取り合っていた。

「秦朗に関する資料は全部私が送った者に渡せ。覚えておけ、すべて厳秘にだ!」電話の向こうで梁清遠が命令口調で言い放った。

宋忠平は梁清遠の口調から何か尋常ではない気配を嗅ぎ取った。華青帮の報復がいよいよ始まるのだろう。これは宋家にとって天の恵みとも言える好機だ。

どう考えても、彼らは今や同じ船に乗った蝗だ。宋家はすでに華青帮と運命を共にしているのだから。

「梁さん、すぐに手配します。ですが、具体的な行動...