章 326

今皆はまだ秦朗が何者なのか、老尊主が亡くなったことも知らない。小風は天山のすべての帮派が集まる今こそ、絶好の機会だと感じていた。

小風の言葉に、全員が衝撃を受けた。碧玉婆婆がどうして男に尊主の位を譲るというのか?

外部の者たちは驚いてはいたが、一言も発することができず、邀月宮の者たちは互いに議論し始めた。

「皆さん、こちらは老尊主が直々に尊主へ渡された掌門の指輪です」小風はそう言うと、秦朗に小声で告げた。「秦少、姉妹たちに見せてあげてください」

秦朗はゆっくりと左手を上げた。掌門の指輪が彼の指にはめられていた。

夜空の下、翠緑色の光が指輪の中で揺らめいていた!

「本当に掌門の指輪だわ...