章 320

秦朗には一つの信念しかなかった。鐘玉が絶対に死んではならない。もし鐘玉が死ねば、彼の世界も崩壊してしまうのだから。

だから、彼は躊躇なく自分の内力を鐘玉に送り込んだ。

それは自分の命を鐘玉に与えるようなものだった!

秦朗の内力が流れ込むにつれ、鐘玉の顔色はわずかに赤みを帯びてきた。しかし、これは対症療法に過ぎない。鐘玉を完全に回復させるには、彼女の体内の毒を取り除くしかなかった。

「秦少、もう大丈夫です。鐘玉お嬢様の呼吸は安定しました!」小風が諭すように言った。秦朗がこのまま際限なく内力を送り続ければ、彼の体も持たなくなるだろう。

秦朗はゆっくりと手を下ろした。彼の体には既に力が残ってお...