章 877

「津波、ついに来たぞ!」

海洋気候専門家のノースカロ教授は、モニターに映る上下に揺れる弧線を見つめながら、小声で呟いた。

津波が沿岸から百海里以上離れた時点で、イングリッシュ三島の関連部門はすでに沿岸住民に深紅警報を発令し、できるだけ迅速に海岸線から避難するよう要請していた。

間に合わない場合は、山の斜面や高層ビルの上層階へ逃げるようにと。

絶対に愚かにも海辺に立ち尽くし、狂気じみた笑みを浮かべながらスマホを掲げ、最高のポーズで世紀の災害と「粋な自撮り」などしようとしないよう警告していた。

しかし、いつの世にも現実に不満を抱く狂人たちがいるもので、地球に壊滅的な災害が訪れ、人類が恐竜のよう...