章 622

「ふぅ」

花夜神は長く息を吐き出し、目を開けた。

今の星の輝きは、先ほど目を閉じた時よりも、ずっと眩しく感じられた。

全身を冷や汗が駆け巡った後、衣服が汗で濡れ、病状は明らかに軽くなったものの、体中が酸っぱく力が入らず、椅子に崩れ落ちたまま、少しも動きたくなかった。

マラソンを走り終えたアスリートでさえ、今の花夜神ほど疲れ果てていないだろう。

ただ一息吐き出しただけで、彼女の全ての力を使い果たしたかのようで、再び瞼を閉じると、真っ白な頭の中で急速に思考が巡り、自分がまだ生きているという確かな情報を探し求めた。

彼女は明らかに気づいていた。自分が支えきれず隙を見せた瞬間、李南方が飛びかかってきて...