章 2372

古くから言い伝えられてきた民間伝承では、酔っ払った者が荒れ果てた墓地を通りかかると、穢れたものに取り憑かれやすいという。

その穢れたものとは、実は狐のことである。

地方によっては、狐を「皮子」や「狐大仙」などと俗称している。

だが、すべての狐が酔った人間を弄ぶわけではない。

火を操り、老人のように咳き込み、さらには煙草を吸うような狐は、すべて人肉を喰らったものだ。

おそらく、人の肉には何か神秘的なものが含まれているのだろう。

とにかく、一度でも喰らったものは、狐であれ狼であれ、はたまた人間であれ、もはや本来の性質を保つことはできない。

特別な邪悪さを帯びるようになる。

昆崙山の中にある陸龍の...